明海大学コミュニティのみなさんの多くは故原口庄輔さんのことをご存知のことと思います。原口さんは2012年6月7日木曜日午前11時44分に明海大学外国語学部教授のまま、逝去されました。創設期の明海大学外国語学部を小池生夫先生抜きに語ることができないのと同じように、外国語学部の発展期、大学院応用言語学研究科の整備期を語るのに原口庄輔さんを抜きにすることはできません。
えっ、新任のくせに、お前はどうしてそんなに明海大学のことを知っているのか、ですか。じつは、わたくし、小池先生のご依頼を受け、大学院の創設時(1998年)からずっと言語心理学の集中講義を担当していたのです。博士後期課程ができ、原口さんが筑波から明海へ移籍してきてからは、集中講義のたびにお酒をご馳走になりました。
昨年の6月7日さえなければ、あすは、原口さんと西山佑司さん(現・副学長)に祝杯を上げていただけたはずだったのです。原口さんに対するわたくしの思いの一端は弔辞として語らせていただきました。
この記事の最後に掲げるのは、原口さんのお仲間が編まれた「原口庄輔先生追悼文集」に寄稿させていただいた拙文です。
新1年生のみなさんにも、明海大学にはこんなすばらしい先生がいらっしゃったのだということを知ってもらいたく、この文章を綴りました。
【付記】以下の文章に1箇所、訂正が必要な部分があります。本文7行目からの「明海が大学院応用言語学研究科をたちあげるにあたって、優れた理論言語学者が必要となったとき、白羽の矢が立てられたのが原口さんだった」の冒頭部分は、正しくは「明海が大学院応用言語学研究科博士後期課程をたちあげるにあたって」となるべきところです。