場所は、以前の所属先である慶應でのゼミ旅行でも、ずっとお世話になっていた、「軽井沢 森の家」です。「軽井沢」と言っても、実際にあるのは信濃追分で、文字どおり、静かな森の中に佇む、プチホテルです。
1日目は雨でしたが、豪雨ではなく、むしろ、森の緑を引き立たせてくれるような、やさしい雨でした。
現地集合だったので、それぞれ新幹線利用、在来線利用、バス利用とさまざまな方法で参集しました。最後の最後で、道に迷う参加者もありましたが、定刻の午後2時を大幅に過ぎることなく、福澤一吉さんの講義が始まりました。福澤さんはわたくしの古くからの友人で、ゼミ旅行講師としての最多登壇数を誇ります。普段は早稲田の先生で、認知神経心理学の研究者ですが、福澤さんのもう1つの顔である、議論の指南者として話をしてもらいました(1枚目の写真)。事前に、福澤さんの名著『議論のレッスン』(NHK生活人新書)を読んでおくことになっていたが、
実習を含めた3時間の講義で、理解が大いに深まりました。
講義の後は、夕食です(2枚目の写真)。ゼミ旅行ではいつもバーベキューを出してもらっています。肉と野菜をたくさん食べ、酒もたくさん呑み、そして、大いに語り合いました。
途中、みんなで花火を楽しみました(3枚目の写真)。
「半沢直樹」を観ると言って部屋に戻っていた何人かが戻ってきてからですから10時30分ごろでしたか、ほろ酔い状態で睡魔が襲ってきました。わたくしが休んだあとも各部屋での語らいはさらに続いていたようです。
2日目は鳥のさえずりで目が覚めました。晴れです。5時前だったので、まずは風呂に入り、森の家の近くを散策しました。しばらくすると、福澤さん、埼玉県からの長期研修生として大津研(と西山佑司研)に所属してもらっている埼玉県立吉川美南高等学校定時制教頭の矢持昌也さんも加わって、気持ちのよい、高原の朝の会話がはずみました。
朝食を済ませたあとは、研究発表です。今回は、わたくしが慶應の大学院に「残してきた」2人の院生の修士論文中間発表にあてました。五十嵐美加(4枚目の写真、右)と児玉菜穂美(同左)が、それぞれ、メタ言語能力と動機づけ、メタ言語能力と書く力の関係についての研究を語りました。心理学者の福澤さんが同席してくれたことはこの上なく幸せなことで、鋭い質問や的確なコメントをたくさんいただきました(5枚目の写真)。
最後は全員の集合写真(7枚目の写真)を撮って、森の家をあとにしました。
と言っても、ここで終わらないのが大津ゼミ、ご都合でここでお別れとなった福澤さん以外の全員が旧中山道(ほとんど)沿いにある「きこり」という名物そば屋さんに向いました。
名物にうまいものなし、と言われたりしますが、ここのそばは味が落ちません。そばの前の楽しみはぬる燗の日本酒です。2合を5本頼んだら、計算の速いおねえさんに、「えっ、1升!」と驚かれましたが、ここの牛筋、揚げそば豆腐、そば味噌があれば、1升なんてすぐ終わってしまいます。
もちろん、その後の話もあるのですが、それは非公開です。
いろいろな体験をした2日間でした。メンバーの趣味から人柄まで、教室ではわかりにく面が素直に出て、とてもよかった。修士論文の中間発表の中身は多少むずかしい部分もあったかもしれないけれど、必死に食らいついていこうという姿勢が見られた部分もあり、ゼミ主宰者としては幸せな時間でした。
まもなく始まる秋の学期、みんなで考え、語り、交わり、成長していきましょう。
(掲載した写真はすべて矢持さんのご好意によるものです。)
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