2014年6月30日月曜日

明海大学大学院説明会

明海大学大学院説明会が以下のとおり、開催されます。
7月20日(日)
14:00~15:00
浦安キャンパス 2503・2504・2505講義室

http://www.meikai.ac.jp/news/2014/file/2014-0606-1239.pdf

わたくしが所属しているのは応用言語学研究科です。この4月から大学院担当の副学長になりましたので、研究科長と力を合わせて、研究科の改革に取り組んでいるところです。

応用言語学研究科受験を考えておられる方々にこの時点でお伝えしたいことがいくつかあります。

1 応用言語学研究科では基礎言語学(基礎科学としての言語学)を重要視しています。そして、基礎言語学での論文執筆も可能です。基礎言語学教育の充実のために、来年度に向けて教員グループのさらなる充実を計画中です。

2 今年度、社会言語学(アイルランド英語、言語変化など)を専門とする嶋田珠巳さんを准教授としてお迎えしました。嶋田さんには基礎言語学教育の一端も担ってもらっています。

3 応用言語学研究科では現職教員の受け入れも可能です。勤務先との調整などが必要な場合もありますので、事前にご相談ください。説明会ではなく、個別に相談なさりたい場合はわたくし宛にメールを送ってください。
oyukio[@]meikai.ac.jp
(@の左右の[ ]を除いてください。)

4 応用言語学研究科では可能な限りさまざまな研究要望に対応いたします。ぜひ説明会にご参加ください。

この件に関する問い合わせも上記アドレス宛にお送りください。

多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

【付記】 もちろん、わたくしも説明会に参加いたします。

2014年6月24日火曜日

明海大学庶務課主催セミナー 「競争的資金獲得のコツ」 【訂正】事前申し込み必要あり

昨年度に引き続き、今年度も明海大学庶務課の主催で、 「競争的資金獲得のコツ」というセミナーを開くことになりました。わたくしが講師を務めます。

「競争的資金」というのは、内閣府の規定によれば、「第3期科学技術基本計画において定義されているとおり「資源配分主体が広く研究開発課題等を募り、提案された課題の中から、専門家を含む 複数の者による科学的・技術的な観点を中心とした評価に基づいて実施すべき課題を採択し、研究者等に配分する研究開発資金」のことを指す」(http://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/)ということになります。ごく簡単に言ってしまえば、たとえば、勤務先の大学からほぼ一律に専任教員に与えられる研究費などと異なり、資金を必要とする研究者が自ら研究計画を立案し、それをもとに資金の配分を申請し、審査に通ると、得られるという資金のことです。審査の過程で、他の研究者との「競争」が起こりますから、「競争的資金」と呼ばれます。

競争に勝ち、資金を得るためには、きちんとした研究計画を立てることが必要なのはもちろんですが、それだけでなく、さまざまな工夫も重要です。その辺りを一括して「コツ」と呼び、できるだけインフォーマルな形でお話しようという試みです。

教職員の方々はもちろんですが、大学院生にもぜひ参加してほしいと思います。留学生にとっては日本国内で応募できる競争的資金は多少限定されますが、それぞれの国にも類似の競争的資金があるはずで、今回の話はそういった競争的資金を得ようとするときにも役立つはずです。

また、代表的な競争的資金である「科学研究費補助金」などは税金で賄われている部分が大きいので、一般の方々にとっても無縁の話ではありません。興味がおありでしたら、歓迎いたしますので、ぜひお越しください。

1 日時  2014年7月3日(木)17:00~18:30
2 場所  浦安キャンパス講義棟 2537講義室
3 講師  外国語学部 大津由紀雄

事前申し込みなどは不要です。

訂正:事前申し込みが必要です。ビラの下の部分を庶務課古市さんまで提出してください。

教員免許状更新講習、定員に達しました

教員免許状更新講習ですが、わたくしの分はおかげさまでたくさんのかたの申し込みをいただき、定員に達しました。ありがとうございました。

2014年6月21日土曜日

教員免許状更新講習

以前に「大津研ブログ」でご案内した、明海大学での教員免許状更新講習ですが、
http://oyukio.blogspot.jp/2014/04/blog-post.html
現在、申し込み受付中で、わたくしの分を含めていくつかの講習についてはまもなく定員に達します。
http://www.meikai.ac.jp/04kyouiku/2012-0622-1623-1.html

わたくしの講習については、教師が心得ておくべき認知科学の基礎知識が1日で得られるという、正気の沙汰とは思えない企画です。もちろん、厳しい時間的制約があるので、認知科学に対する「自律的学習者」になれるかもしれないという気持ちをいだいてお帰りいただくというのが目標です。関心のある方はお早目に申し込んでください。

2014年6月20日金曜日

「はじめまして」講演会2014 開催

明海大学外国語学部英米語学科主催の「はじめまして」講演会2014が昨晩開催されました。

プロジューサーであるわたくしの想像をはるかに上回る、たくさんの方々の参加を得て、充実した会になりました。

最初のトークは山泉実さんの「英和辞典の使い方---限られた時間で何をどう教えるべきか」でした。辞書の引き方も十分には指導されてこなかったかもしれない学部生にとって参考になる点がたくさんあったと思います。周到に準備されたスライドと抑制が利いた話し方で、プレゼンテーションのモデルとしてもすぐれていたと思います。山泉さんのトークに関連した資料はhttp://p.tl/gExiからダウンロードすることができます。

二番手は金子義隆さんで、演題は「英語教育と動機づけ」でした。明海大学にたどり着くまでの自己変遷の過程をユーモアたっぷりに語ったあと、英語学習において動機づけが非常に重要であると言われているが、じつは、学習者の動機づけだけではなく、教える側である教師の動機づけも学習効果に大きな影響を与えると論じました。教師の動機づけが高いほど、その効果も高いという実証的な裏づけも提示されました。今後の課題は「教師の動機づけ」という概念をさらに精緻なものにしていくことだと思います。

最後は、嶋田珠巳さんの「コミュニティ!---アイルランド英語と明海大学と社会言語学の楽しみ」でした。冒頭にPCとプロジェクタの情報交換がうまくいかず、開始が遅れるということがあり、さすがの嶋田さんも少しは慌てていたようですが、自己紹介部分から言語接触の話に移るころから嶋田節が全開となり、アイルランド英語の特徴についての話はもっと話が聞きたかったという思いのかたもたくさんおいでになったようです。ご本人が研究を楽しんでいるという姿が伝わったことがとてもよかったと思います。

三人三様のトークでした。6時から始まった会が、いろいろな事情もあり、終わったのは8時30分でした。

プロジューサーとして今回とてもうれしかったのはたくさんの学部生、院生が参加してくれたこと、さらに、卒業生、職員、一般のかたが参加してくださったことです。そして、院生からの質問の中には話の内容の核心を突いたものもあり、とても心強く思いました。学部生もトークに最後まで熱心に耳を傾けており、散会後、講師の先生のところへ行って直接質問する姿もありました。

明海大学の教員として、プロジューサーとして、とても楽しく、幸せな時間でした。普段は晩酌はしないのですが、昨晩は気分に任せて、バーボンのロックを楽しみました。


2014年6月18日水曜日

シニアディスカウント 【追記】【再追記】あり

「ここで問題です」で出した問題について、つぎのような反応が寄せられました。到着順に掲載いたします。

気の利いた簡潔な言葉は難しいと思います。なぜならば、「結構です。」といった短い言葉は、先生が話されたように、短いだけにいろいろな意味の可能性を持ってしまいます。だから、正しく話者の気持ちを相手に伝えるためには、例えば、
(1) 「お申し出有り難うございます。でも、結構です。お客様は年齢を偽るような方にはお見受けできませんので。」
などのように、正確さかつ丁寧さを保持するためには、どうしても言葉を重ねる必要があると思います。(高校国語教員)

(2) 「それには及びません。お客様の言葉を信頼しております。」
と付け加えるのがいいのかな。たぶん、後半のような配慮はマニュアルにはないんだろうね。英国の有能な執事なら言うでしょうね。もちろん笑顔付き。言語の領域からオシャレ学というか、文化背景に踏み込む気がする。日本のマニュアルはフローチャートしか作らないからね。いろんな会議には「想定問答集」を作るらしい。嘆かわしい... (大学英語教員)

(3) 「お客さん(お客様)のおことばで十分ですよ。」
はいかがでしょうか。アメリカ人っぽいでしょうか。(笑)(応用言語学大学院生、アメリカ人)

(4) 「ありがとうございます。そのお心遣いだけ受け取らせて頂きます。」
(観光学関係学部生)

(5) 「ありがとうございます。私どもはお客様のお申し出で対応しておりますので、証明書等は不要でございます。」
(観光学関係学部教員、元キャビンアテンダント)

どの回答も素敵ですが、わたくしとしては(5)にグランプリを差し上げたいと思います。選考の基準は《あのホテルのレストランの場面で対応してくれたかたがどのことばを発したら一番気持ちがよいか》です。この回答者は元キャビンアテンダントということですが、こういうことばがすぐに出てくるように研鑽を詰まれた結果だと思います。すばらしい!

【追記】
その後、アメリカ在住のかたから以下のコメントをいただきました。
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面白い問題ですね。昨夜コメントしようと思いながら、寝てしまい、今朝見たらすでにいくつか例が挙げられていたので、この時点ではあまり意味がないかもしれませんが、、私は個人的には、ニッコリ笑顔で、係の人が先生に言ったように「いえ、結構でございます」、あるいは「必要ありません」あたりがいいと思います。「信頼しています」などの言葉を入れたり、店の方針などを入れると、私には少しぎこちなく思えます。よく説明できませんが、何か言い訳(?)をしているような感じに聞こえるのかもしれません。まあ、ディスカウントの割合がどの程度かわかりませんが、利益が出るように設定しているでしょうから、仮に嘘をついている客がいたとしても、そこで証明させようとするよりは、気分よくまた再来してくれる方が店にとってもいいかもしれまん。先生は髪の毛もふさふさしていて、お年寄りもわかく見えるので、ひょっとしたら係の人も心の中で「ちょっと若いな」と思ったかもしれませんが、誠実なお人柄がお顔ににじみ出ていたのが感じられたのかもしれませんね。
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(3)のアメリカ人のコメントにつうじるものがあっておもしろいですね。ここまで来ると、どんな雰囲気のレストランであるのかというような要因も絡んできそうですね。なお、わたくしの髪はすでにふさふさ状態ではなくなりました。

【再追記】
アメリカ在住の別のかたからはこんなコメントが寄せられました。
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アメリカにいると "I need to see your ID."みたいな物言いになれてしまうので、こういう時の対応はさっと言葉が出なくなりますねえ。
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内モンゴルからの留学生はこんな感想を寄せてくれました。
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もう素晴らしい答えもでているようですね。自分はその場面を想像してみました。たぶん大津先生は満面の笑みで証明書出そうかと言いながら、レジ係の表情をみていてただろうな。確かに、お客様が何の目的であろうが、“いいえ、けっこうです”は軽いかなと思います。一言お礼いを言うのが普通ですね。

日本人母語話者の回答を見るとなかなか私から想像できない答えです。言いたくても言えないのがはすかしながら自分の日本語能力に問題であることは分かっています。ただし、今回は接客マニュアルにない展開ので、素直にけっこうですと言ったでしょう。

私個人的面白い(ユーモア)人にオリジナルの答えしてもよいと思います。聞いた話ですが、日本で関西人は関東人よりユーモアということです。話は以下です。

場面はスーパーのレジのおばさん
お客さん、五十代 男性
レジ係、同年代 女性

客:お姉さん、ちょっと安くしてくれよ
関西レジ係:(笑ながら)すまんね、そのうち私が店長になったらそうするね

客:お姉さん、ちょっと安くしてくれよ
関東レジ係:(おじぎしながら)お客様大変申し訳ごさいません。当店ではお安くすることできません。

これは、先生がいたずらした気持ちと同じタイプかなと思います。もし外れていたら、すみません。
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外国語と外国文化についてこれだけの観察と報告ができる院生がいることは大津研の誇りです。


ここで問題です

年に2回やってくる腰痛がおとといやってきました。手慣れたかかりつけの医者は「ああ、もうそんな季節ですか」と軽口をたたいて、治療をしてくれました。「きょう一日は寝てなさいよ。動いたらだめだよ」で終わればよいものを「ともかく、根本的には痩せることだよ」と付け加えました。いやな医者です(^^)。

というわけで、(すでに仕事に復帰していますが)あまり動けないので、これまで書きたかったけれど、時間がなくて、書けなかったことを書きます。

数日前、とても大切にしている友人が訪ねてきたので、新浦安のブライトンでランチを食べました。あらかじめネットで料金などを確かめておいたのですが、65歳以上の人にはシニアディスカウントがあるということがわかりました。

ランチが終わって、支払いをする段になって、係りの人に「わたくしは65歳を超えているので、割引がありますよね」と伝えると、「ええ、ございます。引かせていただきます」という答えが返ってきました。

そこで、いたずら心が働きました。「免許証とか、保険証とか、年齢がわかるものを出しましょうか」と尋ねたのです。すると返ってきた答えは「いえ、けっこうでございます」。先方の発話意図は《お客様を信頼しておりますから、そのようなご面倒は不要でございます》程度のものだったと思うのですが、とりようによっては(実際、わたくしには最初、そう思えたのですが)《あなたが65歳以上だということはお姿を拝見すれば一目瞭然です。わざわざ証明していただくまでもございません》とも解釈できます。

ここで問題です。このような状況で、お客に「免許証とか、保険証とか、年齢がわかるものを出しましょうか」と尋ねられた係りの人はどのように対応するのが最適解でしょうか。回答は
oyukio\meikai.ac.jp
oyukio\sfc.keio.ac.jp
(それぞれ、\を@に替える)

別件ですが、あすは、「「はじめまして」講演会2014」です。多数のご来場をお待ちしています。
http://otsuyukio.blogspot.jp/2014/05/2014.html



2014年6月12日木曜日

明海大学庶務課主催セミナー 「競争的資金獲得のコツ」

昨年度に引き続き、今年度も明海大学庶務課の主催で、 「競争的資金獲得のコツ」というセミナーを開くことになりました。わたくしが講師を務めます。

「競争的資金」というのは、内閣府の規定によれば、「第3期科学技術基本計画において定義されているとおり「資源配分主体が広く研究開発課題等を募り、提案された課題の中から、専門家を含む 複数の者による科学的・技術的な観点を中心とした評価に基づいて実施すべき課題を採択し、研究者等に配分する研究開発資金」のことを指す」(http://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/)ということになります。ごく簡単に言ってしまえば、たとえば、勤務先の大学からほぼ一律に専任教員に与えられる研究費などと異なり、資金を必要とする研究者が自ら研究計画を立案し、それをもとに資金の配分を申請し、審査に通ると、得られるという資金のことです。審査の過程で、他の研究者との「競争」が起こりますから、「競争的資金」と呼ばれます。

競争に勝ち、資金を得るためには、きちんとした研究計画を立てることが必要なのはもちろんですが、それだけでなく、さまざまな工夫も重要です。その辺りを一括して「コツ」と呼び、できるだけインフォーマルな形でお話しようという試みです。

教職員の方々はもちろんですが、大学院生にもぜひ参加してほしいと思います。留学生にとっては日本国内で応募できる競争的資金は多少限定されますが、それぞれの国にも類似の競争的資金があるはずで、今回の話はそういった競争的資金を得ようとするときにも役立つはずです。

また、代表的な競争的資金である「科学研究費補助金」などは税金で賄われている部分が大きいので、一般の方々にとっても無縁の話ではありません。興味がおありでしたら、歓迎いたしますので、ぜひお越しください。

1 日時  2014年7月3日(木)17:00~18:30
2 場所  浦安キャンパス講義棟 2537講義室
3 講師  外国語学部 大津由紀雄

事前申し込みなどは不要です。

2014年6月2日月曜日

原口庄輔さんのご命日

ことしも原口庄輔さん(元外国語学部長、教授)のご命日が近づいてきました。「大津研ブログ」に文章を載せました。よろしければ、ご覧ください。
http://oyukio.blogspot.jp/2014/06/blog-post_2.html

若い人には「原口先生」と言ってもピンとこない人も多いでしょう。こんな人でした。
http://oyukio.blogspot.jp/2012/06/blog-post_11.html
http://oyukio.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html


ゼミ旅行と研究室の仕事

ゼミ旅行の日程は先日発表したとおりですが、「未定」とした人、「不可」とした人が参加できるようになったら、すぐに連絡してください。宿はこじんまりした場所なので、対応できる人数に限りがあります。定員を超えたら、希望しても、その希望に応えられなくなります。

きょう、質問を受けました。「研究室の仕事の手伝い」とことを時々書いているが、どんな内容の仕事なのかという質問です。いろいろあります。順不同に思いつくまま書きます。

1 わたくしの(すでに発表された)論説の整理。電子ファイルを整理し、簡易データベースを作る。(専門的知識や技術はほぼ不要。)

2 研究室の本の移動。7階の研究室と6階の新学術領域開発室の間で本の移動。

3 幼児、児童を対象とする予備実験の補助。

4 小学校英語関係の文献の収集。ネット上のものも含めて、収集する。

5 入門期の英語でつまずいた人たちの再入門コースの準備。

ほかにもいろいろとあります。こんなことで大津に協力したいと言ってくれれば、考えます。

なお、仕事はゼミ生に限らず、だれでもできます。関心のある人は(《じぶんにできるだろうか》などと心配することなく)遠慮なく、申し出てください。仕事(アルバイト)ですので、規定に従って謝金を支払います。