2014年2月4日火曜日

好奇の心と自信と勇気

講義期間が終わって、補講、入試期、定期試験の合間を縫いながら、本業の実験を実施したり、ワークショップ等を企画したり、講演や学会などで東京を離れたりと、にぎやかにやっている間に、ブログの更新が滞ってしまいました。ごめんなさい。

これまでのペースでは考えられないほど長期間、更新がないので、また体調を崩したのではないかという心配してくださったかたもいるようですが、ご安心ください。いたって元気です。

今年度の英語学特講受講者の多くがわたくしの指示どおりの作業を怠らず、最後は受講者間で議論ができるところまでいったということは以前に書いたような気がします。ただ、その後、また一つ、驚かされたことがあります。

試験をしたのが最終回の前の週でした。そして、最終回はその試験の答案に対する講評と答案の返却をしたのですが、なんと出席者がほぼ半数でした。中には就職活動で欠席した人もいましたが、「できなかったので、もう答案も見たくないし、成績も聞きたくない」という人がいました。実際、たまたま、教室に向うわたくしと鉢合わせしてしまった受講者がいて、そう白状したのです。

じつは、その受講者の答案はとてもよく書けていたのです。また、発言は多くはありませんでしたが、こちらの講義は熱心に聴いていました。

つまるところ、自信がないのです。自信がないから、勇気が出ない。悪循環です。わたくしの講義に出ると、それが学部向けであれ、大学院向けであれ、最初に聞くのが「この講義で一番大切なのは好奇の心を持つことです。とくに、《なぜ?》という問いかけは決定的に重要です」ということばです。それを忠実に守り、好奇の心が育っていけば、少しずつ、ものが考えられるようになります。おそらく、英語学特講の多くの受講者はその体験をしたはずです。

これは貴重な体験です。この体験をせずに大学を卒業してしまう人は少なくありません。「大学ランキング」などで上位に入っている大学でも同じことです。

ですから、みなさんはもっと自信を持ってください。そして、勇気を出してください。もうひとがんばりなのです。自信と勇気は一生モノです。もちろん、また挫けてしまうことはあるかもしれません。でも、一度自信と勇気を得たという体験はまた再び自信と勇気を取り戻すための強い武器となります。

講義期間が終わり、教室で定期的に会う機会は終わってしまいましたが、必要なときはいつでもアポイントメントをとってください。《あいつはいつも忙しそうだから》という気遣いは不要です。忙しいのは事実ですが、学生・院生との時間は大事にしたいと思っています。

来年度もおそらく、今年度と同じような曜日、時間帯に講義を出すことになると思います。単位にならない場合も含めて、大津の講義を受けてみたいと思ったら、ぜひメールをください。
oyukio[@]meikai.ac.jp、あるいは、oyukio[@]sfc.keio.ac.jpです([ ]は外して使ってください)。

春休み中も学内外でいろいろな活動があります。「大津研ブログ」なども参考にして、積極的に参加してください。

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